赤い跳キリン

赤い跳キリン

時速20キロのフェラーリasahi.comより)


世紀の大発明として世間を騒がせた電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」が発売されて何年になるだろう。様々なイベントや展示会などで利用されている姿はテレビ等でよく見かけるが実物を見たことはない。発表前は情報だけが一人歩きし、地上から浮き上がって動くスケボーのようなものではないか、等と突拍子もない憶測が飛び交ったものである

しかしフタを開けてみれば、大して驚愕に値しない農機具のような出で立ちの二輪車。世紀の発明と呼ぶにはあまりにあっけない結末。突っ立って乗車するその姿に悲哀を感じた方もおられただろう。1台100万円前後という高価格と道交法に抵触するだのしないだので無用の長物として脚光を浴びたにすぎなかった。エコの観点から電動式という構造は歓迎されたけれど、人の健康面からすれば自転車のほうが数倍も役に立つと揶揄された結果、一部の富裕層にウケたに過ぎなかった。

そのような販売面と人々の認識面における厳しい状況の中、昨年冬にフェラーリとのコラボレーションモデルが誕生してたそうだ。元はフェラーリの工場内を従業員の移動用として使われていたものだったという。富裕層の道楽に輪をかけて販売されたフェラーリモデルのセグウェイの気になるお値段は8500ユーロ(約140万円)。深紅のフェラーリレッドに彩色されたボディに跳馬のロゴ。駆動モーターをミドシップにレイアウトしているか否かは定かでないが、残念なことにスピード感のかけらもない。タイヤもむき出しにせずにカウルなどを被せてもいいようなもので、このままではフェラーリの官能的なイメージが台無しであるどころか、イセキのパンジーminiだ。



メーカー側はモノがフェラーリだけにもう少し熟考してほしいところである。

セグウェイ。まずは一般庶民にもっと身近な存在になるところがスタート地点となるだろう。道交法などの法律は必然的に後からついてくる。自動車の歴史がそうであったように、セグウェイのある生活を常識にしなければ価格も下がらなければ世紀の大発明品のうだつも上がらない。

「世紀の失敗作」とならないためにも企業と国が一体となれば、街中を爽快に駆け抜けるセグウェイのある風景も遠い夢ではない。


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