人生アシスト自転車
宿野輪天堂 ( しゅくのりんてんどう ) は、大阪の豊能郡能勢町「宿野」に店舗兼工房を構える自転車屋さん。
ただし、そんじょそこらの自転車屋さんではない。
冒険心に富んだ、旧来の自転車の概念を覆す程の大胆な発想による
「自転車」を考案・開発していたりする。
中でも私が特に心惹かれるのは、彼らのパワーアシスト(:人力による推進力を他の
動力で補助する仕組み)へのアプローチ。
一般には電動アシスト車がよく知られており、市販もされているが。
彼らの手にかかると、その動力は電気だけにとどまらない。
まずはこれ。
ビサイド・ジョーキー(beside Jokee)1996年製作
参考価格 ¥900,000(税別)
蒸気機関を利用したパワーアシスト自転車。
まさにスチームパンク。SFファンが泣いて喜びそうだ。
夏期で約10分、寒冷期には30分以上の暖機運転が必要らしい。
燃料や水タンクの容量の関係上、蒸気アシストの連続実動時間は10分前後
となるそうな。
煙突部分は300℃近くまで温度上昇するため火傷の危険あり。乗車の際には
長ズボンの着用義務があるとのこと。
哀愁をかもす汽笛を標準装備。
随所に突っ込みどころ満載だが、ひとまずどんどん紹介していこう。
ファイアートリック・ボブ(FIRE trick BOB)1997年製作
参考価格 ¥1,000,000(税別)
ジェットエンジンを搭載したパワーアシスト自転車。
実際のジェット機と同じ構造を持つラジコン飛行機用のタービンジェット
エンジンを装備。燃料はジェット戦闘機と同じ規格のジェット燃料
(Jp-4)を1リットル搭載し、約7分間の連続運転が可能とのこと。
運転時のランニングコストは毎分500円程かかるそうな。
排気ガスの温度は最高700℃。車重はもろもろ含めると22kgほどになる
らしい。そして本物のジェットだけに、運転時には耳を聾する轟音を放つ。
さすがボブ、豪快です。エコもへったくれもありません。
アクアトリックボブ(AQUA trick BOB)1997年製作
参考価格 ¥800,000(税別)
ペットボトルロケットの原理をそのまま推進力に応用した、水ロケット
アシスト自転車。並列8気筒のペットボトルから一気に噴射させる
ことにより瞬間加速(:常時アシストしてくれるわけではない)の気分を
味わえる。そう、気分だけ。実際の推進力はほとんどないものと思われる。
ペットボトルは打ち上げも可能であるらしいので、水平に設置すればかなり
強力な武器になり得る。ウォーターガンも標準装備らしいのである意味
戦闘的な自転車、という新分野へのポテンシャルを秘めている。
もはやアシスト車でも何でもない。重量28kg。
エレクトリックボブ・タイフーン(ELECTRIC BOB Typhoon)1998年製作
参考価格 ¥950,000(税別)
電気を「使う」だけでなく「生み出す」こともできる究極の電動アシスト
自転車なのだそうだ。もう何が何だかわからない。
前面には巨大なプロペラがついている。つまり風力発電。
時速40km以上で定格300Wもの大電力を生み出すとのこと。
バッテリーへの充電の他、リトラクタブルヘッドライトやウインカー、
ブレーキランプ、ホーン等の安全機器類、電力の流れを監視する各種
インジケーター類等々を満載。つまり有り余る電気を無駄に使いまくる仕様。
電気のバブルである。ジュリアナトーキョーである。お立ち台で目立ちたい。
車体総重量53kg(うちバッテリー重量18kg)。
上記の各車は過去に1台だけ製作されたものの、現在はすべて廃車となった
様子で、実車はまったく残っていないらしい。
もったいない話だ。
そう何台もつくれるようなシロモノではあるまい。
10年以上も前にこれだけの突拍子もない、独創的でクレイジーな製品を
世に送り出していた同社の発想と技術力、そして何よりその「勇気」に
ただ感嘆するばかり。
逆に今つくろうと思っても諸々の事情により、まず不可能であろう。
特にこういう遊び心「のみ」でつくられるモノは、我が国においては
その存在さえ許されないような世知辛い状況になってしまっている。
シャレが利かないのだ。
実用的でなく、環境に悪影響を与えるおそれがあり、使用には危険が伴い、
そして新品の乗用車が買えるほどに高価。人を小馬鹿にしたコンセプト。
存在自体が悪である、として人々は大いに叩くことだろう。
だがこういうメーカーが存在することにこそ、日本の素晴らしさがある。
文字通り「無用の長物」。
公道を走れない自転車。
それを生み出す力を持つ企業の力。
閉塞感に満ちた現代にこそ、彼らの「常識を覆す」発想が求められている、
と私は思う。
自転車とは何なのか。
ペダルを踏んで前に進むという行為。
補助動力の存在意義と利便性。
彼らはそういったものを、自社のプロダクトを通して世の中に問いかけて
いるのではないか。
哲学が、軽やかに転がっていく。
ただし、そんじょそこらの自転車屋さんではない。
冒険心に富んだ、旧来の自転車の概念を覆す程の大胆な発想による
「自転車」を考案・開発していたりする。
中でも私が特に心惹かれるのは、彼らのパワーアシスト(:人力による推進力を他の
動力で補助する仕組み)へのアプローチ。
一般には電動アシスト車がよく知られており、市販もされているが。
彼らの手にかかると、その動力は電気だけにとどまらない。
まずはこれ。
ビサイド・ジョーキー(beside Jokee)1996年製作
参考価格 ¥900,000(税別)
蒸気機関を利用したパワーアシスト自転車。
まさにスチームパンク。SFファンが泣いて喜びそうだ。
夏期で約10分、寒冷期には30分以上の暖機運転が必要らしい。
燃料や水タンクの容量の関係上、蒸気アシストの連続実動時間は10分前後
となるそうな。
煙突部分は300℃近くまで温度上昇するため火傷の危険あり。乗車の際には
長ズボンの着用義務があるとのこと。
哀愁をかもす汽笛を標準装備。
随所に突っ込みどころ満載だが、ひとまずどんどん紹介していこう。
ファイアートリック・ボブ(FIRE trick BOB)1997年製作
参考価格 ¥1,000,000(税別)
ジェットエンジンを搭載したパワーアシスト自転車。
実際のジェット機と同じ構造を持つラジコン飛行機用のタービンジェット
エンジンを装備。燃料はジェット戦闘機と同じ規格のジェット燃料
(Jp-4)を1リットル搭載し、約7分間の連続運転が可能とのこと。
運転時のランニングコストは毎分500円程かかるそうな。
排気ガスの温度は最高700℃。車重はもろもろ含めると22kgほどになる
らしい。そして本物のジェットだけに、運転時には耳を聾する轟音を放つ。
さすがボブ、豪快です。エコもへったくれもありません。
アクアトリックボブ(AQUA trick BOB)1997年製作
参考価格 ¥800,000(税別)
ペットボトルロケットの原理をそのまま推進力に応用した、水ロケット
アシスト自転車。並列8気筒のペットボトルから一気に噴射させる
ことにより瞬間加速(:常時アシストしてくれるわけではない)の気分を
味わえる。そう、気分だけ。実際の推進力はほとんどないものと思われる。
ペットボトルは打ち上げも可能であるらしいので、水平に設置すればかなり
強力な武器になり得る。ウォーターガンも標準装備らしいのである意味
戦闘的な自転車、という新分野へのポテンシャルを秘めている。
もはやアシスト車でも何でもない。重量28kg。
エレクトリックボブ・タイフーン(ELECTRIC BOB Typhoon)1998年製作
参考価格 ¥950,000(税別)
電気を「使う」だけでなく「生み出す」こともできる究極の電動アシスト
自転車なのだそうだ。もう何が何だかわからない。
前面には巨大なプロペラがついている。つまり風力発電。
時速40km以上で定格300Wもの大電力を生み出すとのこと。
バッテリーへの充電の他、リトラクタブルヘッドライトやウインカー、
ブレーキランプ、ホーン等の安全機器類、電力の流れを監視する各種
インジケーター類等々を満載。つまり有り余る電気を無駄に使いまくる仕様。
電気のバブルである。ジュリアナトーキョーである。お立ち台で目立ちたい。
車体総重量53kg(うちバッテリー重量18kg)。
上記の各車は過去に1台だけ製作されたものの、現在はすべて廃車となった
様子で、実車はまったく残っていないらしい。
もったいない話だ。
そう何台もつくれるようなシロモノではあるまい。
10年以上も前にこれだけの突拍子もない、独創的でクレイジーな製品を
世に送り出していた同社の発想と技術力、そして何よりその「勇気」に
ただ感嘆するばかり。
逆に今つくろうと思っても諸々の事情により、まず不可能であろう。
特にこういう遊び心「のみ」でつくられるモノは、我が国においては
その存在さえ許されないような世知辛い状況になってしまっている。
シャレが利かないのだ。
実用的でなく、環境に悪影響を与えるおそれがあり、使用には危険が伴い、
そして新品の乗用車が買えるほどに高価。人を小馬鹿にしたコンセプト。
存在自体が悪である、として人々は大いに叩くことだろう。
だがこういうメーカーが存在することにこそ、日本の素晴らしさがある。
文字通り「無用の長物」。
公道を走れない自転車。
それを生み出す力を持つ企業の力。
閉塞感に満ちた現代にこそ、彼らの「常識を覆す」発想が求められている、
と私は思う。
自転車とは何なのか。
ペダルを踏んで前に進むという行為。
補助動力の存在意義と利便性。
彼らはそういったものを、自社のプロダクトを通して世の中に問いかけて
いるのではないか。
哲学が、軽やかに転がっていく。





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