よみがえるカトーさん
ブルース・リーの「グリーン・ホーネット」リメイクにチャウ・シンチーの噂?(eiga.comより)
『グリーン・ホーネット』は、1966年から67年にかけて米国で放送された
人気TVシリーズ。30分1話完結。
昼はデイリーセンチネル新聞社の若き社長として活躍する青年ブリット・リード
が、夜はコートと仮面に身を包み悪と闘う謎のヒーロー「グリーン・ホーネット」
と化す。言うまでもなく当時の大ヒット作品『バットマン』の影響が強い。
バットマンにはロビンという相棒がいたように、グリーン・ホーネットには
カトーという助手がいる。昼は社長付きの運転手として行動を共にし、夜は
空手とダーツ(投げ矢)の名手として主人を守り支える最強のパートナー。
このカトー役を演じていたのが若き日のブルース・リー。シアトルで細々と道場を
運営していた頃。彼の名を世に知らしめた出世作といえる。
番組でも主役のグリーン・ホーネットより脇役のカトーの方が目立ってしまい、
それに嫉妬した主演俳優が番組からの降板を希望したため高視聴率であったにも
かかわらず打ち切られた、という逸話もある。真偽の程はわからない。
リーにとってもTVサイズのスクリーンでは動きに制限があり、自分の技が存分に
表現できないことに不満を抱いていたようだ。そこから彼の映画への情熱が燃え
上がる。つまり『グリーン・ホーネット』はブルース・リーにとっての重要な
ターニングポイントであったといえる。
その『グリーン・ホーネット』がこのたびコロンビア・ピクチャーズによって
劇場映画版としてリメイクされるようだ。
カトー役には、あのチャウ・シンチーを起用する計画があるらしい。
実に興味深い。
チャウ・シンチー(周星馳)は今や香港を代表する俳優であり、映画監督であり
プロデューサーである。1962年06月22日生まれ。ちなみに日本に馳星周という
作家がいるが、このペンネームはチャウ・シンチーのファンである彼が「周星馳」
の文字を組み替えたものを採用したためである。
日本では『少林サッカー』(少林足球、2001)および『カンフーハッスル』(功夫、
2004)で一躍その名を知られるようになったこともあり、カンフー畑の人かと
思われがちだが、実はカンフーは彼の中では表現の一形態に過ぎない。
彼の中に流れる血は、おそらくは『Mr.Boo!』あたりから脈々と受け継がれている
香港産のドタバタコメディ作品に由来するものと推測する。
とはいえリーの存在は彼にとっても神であり、香港小龍會(香港ブルース・リー
ファンクラブ)の名誉会長も務めているほどの筋金入りの大ファンである。
そんな彼が、リー作品のリメイクに携われるというのは。
とてつもなく幸せな出来事なのではなかろうか。
しかし彼は、おそらくは現在最も忙しい香港人のひとりだと思う。
今年は『少林少女』のプロデュースを始めとして、ファンタジー作品
『ミラクル7号』の公開、さらにあの『ドラゴンボール』の実写版のプロデュースも抱えている。
そんな彼に、新たな作品を請け負うだけの余裕があるのだろうのか。
そして最も気がかりなのは。
彼自身の撮りたい作品が撮れているのだろうか、ということ。
かつて私は、チャウ・シンチー作品のみを集めたオールナイトの映画祭に参加した
ことがある。
彼の作品に共通しているのは、愚かしいほどに自身の夢に向かって突き進む男の
姿、そしてそれに翻弄される女。それらを伝統的とも呼べるコメディの手法で
表現する。ある意味『男はつらいよ』にも似たペーソスの世界。
彼は“人間”を描きたいのだ、と思う。
近作において、彼はそれらのイメージから脱却したいと願っているのかもしれない。
エンターテイメント色の強い作品ばかり。
それは、彼の本分なのか。
今のところは、未知数である。
だが彼のファンとしては、どういう形であれ彼の活躍を知ることができるのは、
大変に喜ばしい。信じた道を邁進していってほしい。
もうひとつ、特筆しておきたいのは。
彼の作品に登場する女性(ヒロイン)の質の高さ。
『食神』ではカレン・モク、『喜劇王』ではセシリア・チャン、そして『少林
サッカー』ではあのヴィッキー・チャオを大抜擢し、いずれもスターダムに
押し上げた。
女性を見る目の確かさは、彼の大きな武器だと思う。
私などは彼の作品を観る際にはその点を楽しみにしているほどだ。
現代の香港映画は、『インファナル・アフェア』シリーズに代表されるような
裏社会での愛と裏切りがテーマとなる作品がもてはやされている。
それも悪くはないのだが、私の愛する“香港”はそこにはない。
チャウ・シンチーが、香港映画の最後の砦となりつつある。
だから私は、全力で彼を応援しようと思う。これからも。
ブルース・リー IN グリーン・ホーネット
ブルース・リー

ハピネット・ピクチャーズ 2002-04-25
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『グリーン・ホーネット』は、1966年から67年にかけて米国で放送された
人気TVシリーズ。30分1話完結。
昼はデイリーセンチネル新聞社の若き社長として活躍する青年ブリット・リード
が、夜はコートと仮面に身を包み悪と闘う謎のヒーロー「グリーン・ホーネット」
と化す。言うまでもなく当時の大ヒット作品『バットマン』の影響が強い。
バットマンにはロビンという相棒がいたように、グリーン・ホーネットには
カトーという助手がいる。昼は社長付きの運転手として行動を共にし、夜は
空手とダーツ(投げ矢)の名手として主人を守り支える最強のパートナー。
このカトー役を演じていたのが若き日のブルース・リー。シアトルで細々と道場を
運営していた頃。彼の名を世に知らしめた出世作といえる。
番組でも主役のグリーン・ホーネットより脇役のカトーの方が目立ってしまい、
それに嫉妬した主演俳優が番組からの降板を希望したため高視聴率であったにも
かかわらず打ち切られた、という逸話もある。真偽の程はわからない。
リーにとってもTVサイズのスクリーンでは動きに制限があり、自分の技が存分に
表現できないことに不満を抱いていたようだ。そこから彼の映画への情熱が燃え
上がる。つまり『グリーン・ホーネット』はブルース・リーにとっての重要な
ターニングポイントであったといえる。
その『グリーン・ホーネット』がこのたびコロンビア・ピクチャーズによって
劇場映画版としてリメイクされるようだ。
カトー役には、あのチャウ・シンチーを起用する計画があるらしい。
実に興味深い。
チャウ・シンチー(周星馳)は今や香港を代表する俳優であり、映画監督であり
プロデューサーである。1962年06月22日生まれ。ちなみに日本に馳星周という
作家がいるが、このペンネームはチャウ・シンチーのファンである彼が「周星馳」
の文字を組み替えたものを採用したためである。
日本では『少林サッカー』(少林足球、2001)および『カンフーハッスル』(功夫、
2004)で一躍その名を知られるようになったこともあり、カンフー畑の人かと
思われがちだが、実はカンフーは彼の中では表現の一形態に過ぎない。
彼の中に流れる血は、おそらくは『Mr.Boo!』あたりから脈々と受け継がれている
香港産のドタバタコメディ作品に由来するものと推測する。
とはいえリーの存在は彼にとっても神であり、香港小龍會(香港ブルース・リー
ファンクラブ)の名誉会長も務めているほどの筋金入りの大ファンである。
そんな彼が、リー作品のリメイクに携われるというのは。
とてつもなく幸せな出来事なのではなかろうか。
しかし彼は、おそらくは現在最も忙しい香港人のひとりだと思う。
今年は『少林少女』のプロデュースを始めとして、ファンタジー作品
『ミラクル7号』の公開、さらにあの『ドラゴンボール』の実写版のプロデュースも抱えている。
そんな彼に、新たな作品を請け負うだけの余裕があるのだろうのか。
そして最も気がかりなのは。
彼自身の撮りたい作品が撮れているのだろうか、ということ。
かつて私は、チャウ・シンチー作品のみを集めたオールナイトの映画祭に参加した
ことがある。
彼の作品に共通しているのは、愚かしいほどに自身の夢に向かって突き進む男の
姿、そしてそれに翻弄される女。それらを伝統的とも呼べるコメディの手法で
表現する。ある意味『男はつらいよ』にも似たペーソスの世界。
彼は“人間”を描きたいのだ、と思う。
近作において、彼はそれらのイメージから脱却したいと願っているのかもしれない。
エンターテイメント色の強い作品ばかり。
それは、彼の本分なのか。
今のところは、未知数である。
だが彼のファンとしては、どういう形であれ彼の活躍を知ることができるのは、
大変に喜ばしい。信じた道を邁進していってほしい。
もうひとつ、特筆しておきたいのは。
彼の作品に登場する女性(ヒロイン)の質の高さ。
『食神』ではカレン・モク、『喜劇王』ではセシリア・チャン、そして『少林
サッカー』ではあのヴィッキー・チャオを大抜擢し、いずれもスターダムに
押し上げた。
女性を見る目の確かさは、彼の大きな武器だと思う。
私などは彼の作品を観る際にはその点を楽しみにしているほどだ。
現代の香港映画は、『インファナル・アフェア』シリーズに代表されるような
裏社会での愛と裏切りがテーマとなる作品がもてはやされている。
それも悪くはないのだが、私の愛する“香港”はそこにはない。
チャウ・シンチーが、香港映画の最後の砦となりつつある。
だから私は、全力で彼を応援しようと思う。これからも。
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