【VIDEO】Christoph Buchel: No Future Biennale08 MCA

今年6月から9月7日までシドニーにて開催されたビエンナーレ(現代アート展)のトピックのひとつ。演出はスイス人アーチストのクリストフ・ブシェル。

ジル、スミレ、ジョアン、ウィルガさんのいずれも80歳を超えた4人の
おばあちゃんたちは、シドニー・ビエンナーレの3ヶ月の期間中、毎日こうして
観覧客の前で練習をかさね(つまりそれ自体がアート)、開催終了までにレコーディングされ、会場でDVDが売られたという。


演奏しているのはSex Pistols(セックス・ピストルズ)のGod Save the Queen
なのだが、そう教えてもらわないとわからないくらいに独自の“アレンジ”が
施されている。おばあちゃん仕様といってもよい。まさにパンクである。




Sex Pistols - God Save the Queen (Studio)


一度固まってしまった“アレンジ”は、二度と変更されることはない。
おばあちゃん達の演奏は、時が経過しても永遠に「上達」することはない。
ただ、次第に演奏時の余裕が感じられるようになるだけで。
それは彼女等が状況に馴れてしまったことを示している。

ではアートとしてはどうだろう。これは失敗なのか。
いや、失敗も成功もない。
彼女等の取り組む姿や行動そのものが「作品」であるわけで。
演奏の質は実際のところ、どうでもよい。

おばあちゃん達はきっと、額面通りにイギリス女王を讃える意味でこの曲を
演奏しているのではなかろうか、と想像する。そう考えると面白い。
オーストラリア人のイギリスへの思いは今も特別なものであるはず。

おばあちゃん達はおそらく、自分達がアート活動を実践しているとは意識して
いないだろう。ただ要請に従って、たぶん生まれて初めての、バンド演奏に
取り組んでいる。人目に晒されながら。
80歳を超えて、まったく新しいことにチャレンジする機会に恵まれようとは
本人達も予想だにしていなかったことと思う。
そこが、素晴らしい。本日は敬老の日。

これを機におばあちゃん達が生粋のパンクスとして、第二(あるいは第三・第四)
の人生を歩み始めたとしたら、これほど楽しいものはない。

パンクとは本来、そういうエネルギーを持つ音楽であったはずだ。



ネタ元:80歳のおばあちゃんたちによる「God Save the Queen」HEAVENより)





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