【VIDEO】Introducing The Moog Guitar

「無限のサステイン」も可能、ムーグの新開発ギターWIRED VISIONより)

上記記事ではメーカー名を「ムーグ」と表記しているが、現在では「モーグ」が
正しいとされている。なのでここでもモーグと書く。

モーグといえばシンセサイザーという楽器の存在を世の中に広く知らしめた
老舗中の老舗である。
創立者のロバート・モーグ博士が現代音楽に遺した偉業と功績は計り知れない。
古くからのファンによってムーグという発音が一般的に定着してしまっているが、
実際には(オランダ系アメリカ人である)博士の苗字はモーグと発音する。
ムーグは語感が牛の鳴き声(Moo)に近いということで博士の夫人が嫌っている、
という話をどこかで読んだことがある。現在はモーグで統一されている。

そのシンセサイザーの代名詞であるモーグ社が、ギターを開発したという。

動画で観る限りは、いわゆるギターシンセと大差ないように思えるが。
単純にギターとシンセをかけ合わせただけの発想とは根本的に違うようだ。
Moog製ピックアップ(弦の振動を拾うためのマイク)と組み合わせるために
専用の弦を特別に冶金しているとのこと。
担当者によるとこのピックアップは、弦の音を拾いながら、同時に弦(の振動)を
制御しているらしい。どういうことなのかさっぱりわからないが。

ただ、振動電流の作用により弦振動を起こし、ロングサステイン(超持続音)を
生み出すシステムは以前からある。
その代表格であるアタッチメント『EBOW(イーボウ)』はかつて私も愛用して
いた。弦に近づけると、ブーンと弦が振動を始める。いつまでも音が鳴り続ける。
ギターは基本的に減衰音の楽器だが、これによりギターのイメージから逸脱した
不思議な音色が生まれる。ちなみにEBOWとはElectronic Bow、すなわち電子の
弓を表す。ヴァイオリンの弓のように、安定した持続音が得られるというわけだ。

この仕組みをギター本体に組み込んだ製品も昔からある。
天下のモーグ社のこと。従来のサステイン機能だけで勝負をかけるとは思えない。
実機を見ていないので何ともいえないが、単なるサステイナー付きギターや
これまでのギターシンセなどを軽く蹴散らすほどの画期的な製品なのであろう。
ともすればギターの概念を覆すだけの潮流を今後生み出すことにつながるかも
しれない。

その昔、時代の流れを大きく変えたモーグシンセサイザー。
そして今また、硬直したポピュラー音楽界にテクノロジーの力で一石を投じようと
している。

彼らの思いはきっと、減衰することがない。


MOOGロバート・モーグ

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