支配欲で身を包む

ランジェリー

下着はどこで? 女性の3割「ネットで購入」CNET Japanより)

下着に関する話題が続く。
女性の下着にそれほど執着しているわけではない。
下着の中身には執着するが。

アウター系や靴などに比べれば下着は試着する必然性があまりない、という
ことがあるのだろう。ネットショッピングとの親和性は比較的高いはずだ。
となるとやはり機能よりも「見た目」が重視される傾向が強いのかもしれない。
見てほしいのだきっと。見せたくてしょうがないのだ。
それなのにいざ見ようとすると烈火の如く怒る。
どうすりゃいいのさタコのふんどし。
おや、関連ネタと思いがけずリンクした。

女性が男性のために下着を買う、というケースは日常的だが、逆の場合は
ちょっとした“ワケあり”の様相を呈することになる。
上記記事の調査結果によると女性が夫や恋人から下着を購入してもらうのは
315人中5人、全体の約1.5%だそうだ。

私はかつて、女性に下着を買ってあげたことがある。
もう10年近く前の話だが。

クリスマスプレゼントは何がいい? と彼女に訊くと、とあるメーカーの
下着を挙げた。スペイン製の有名な、つけ心地が抜群の高級品であるらしい。
彼女の体型にはそれがベストなのだと言う。
とはいえ彼女がスペイン人的な体躯を持っているわけではない。

連れ立って、当時東京ではその1件しか取り扱っていなかった販売店を訪れる。
その頃は私も比較的羽振りが良かった。
もちろんシタゴコロはマンマンである。
店舗はこじんまりとした、建物の中にあった。
ただし内装にはそれなりに金がかかっている様子。
こんな機会がなければ、たぶん一生足を踏み入れることはない。

高級品だけに、試着はする。
待っている間の手持ち無沙汰といったら。
店内には当然ながら女性の下着だらけ。
備え付けの女性用ファッション雑誌やカタログなど眺めても、何の関心もない
だけにつまらない。何度も言うが、関心があるのは下着の中身のみ。

たっぷり時間をかけて、奥の試着ブースのカーテンが開く。
店員が何やら彼女をさんざん褒めたたえた後で、私のもとへ近づきお連れ様も
どうぞご覧下さいと導く。気恥ずかしいが、仕方がない。重い腰を上げる。

どお?とブース内からブラとショーツ姿で不安げに私の顔色を窺う彼女。
色は落ち着いた濃いブラウンだが、豪奢な刺繍がほどこされている。
いいんじゃない、と答えるぐらいしかできない。
確かにフィット感は良さそうだ。
ただひとつ、レース素材のブラの中で彼女の右乳首が多少歪んだ状態で
窮屈そうに縮こまっているのが気になった。
店員はそこまでフィッティングしてくれないのだろうか。
ここの、トップに乳首がくるように位置を直した方がいいんじゃない?
ふくらみのいちばん高い部分を慎重に(触れようとはしない)指し示すと、
そうだね、と彼女はなぜか嬉しそうに再度カーテンを閉めた。

数万円、正確な金額は覚えていないが、支払いを終えて店を出る。
こんなに高価なクリスマスプレゼントなどしたことがない。
男とは、つくづく愚かな生き物である。
冬の風に吹かれながら、そう感じたものだ。
ちなみにその女性とは、以後一度だけ会ったきり。

かえすがえすも、高価な出費だ。

参考:「太陽光発電ブラ」トリンプからITmedia Newsより)




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