コントロールを失った男
映画『CONTROL』オフィシャルサイト
ようやく本日観ることができた。
感想はおそらくネット上の至る所で読むことができるだろう。
傑作だ。
その一言で済ませても構わない。
他に何が訊きたい?
アントン・コービンは最高の仕事を成し遂げた。
本人も発言しているとおり、この映画は彼にしか撮れない。
ジョイ・ディヴィジョンをその活動時からずっとファインダー越しに
見つめ続けた偉大なるフォトグラファー。
今や名立たるミュージシャン(U2、デペッシュ・モード等)から絶大なる信頼を
集める巨匠ヴィデオ映像作家。
コービンがオランダからロンドンに移住するきっかけとなったのは、他でもない
ジョイ・ディヴィジョンの存在だったという。
いわばこの物語の「当事者」のひとり。身内と言ってもいい。
これが初の映画監督作品だが、私は不安も危惧も抱かなかった。
彼ほどにイアン・カーティスのことを知る「傍観者」は他にいない。
コービンはこの映画を撮るために写真家になったのではないか、と思えるほどに
この巡り合わせは奇跡的で、美しい。
アントン・コービンの作品は、ほとんどがモノクロームである。
この映画もそうだ。
そのおかげで、よけいな情報がすべて削ぎ落とされる。
時間(時代)や、空気感がフラットになる。
すべてが夢の中の出来事とも、現実であるとも受け取れる。
過去にも現在にも、未来にも見える。
我々はジョイ・ディヴィジョンが実在のバンドであることを知っているし
イアン・カーティスが首を吊って自らの命を絶ったことも知っている。
知っているのだが、それは知識として知っているだけで。
体験として知っているわけではない。
モノクロームの映像はどこまでも鮮烈で、それでいてどこか他人事のような。
とんでもなくリアルなのに、はてしなくフィクショナル。
これはアントン・コービン自身のスタンスを表しているのだと思う。
私はアントン・コービンがこの映画を率先して制作したのだろうと思っていたが
違っていた。彼は当初、監督就任の要請を断っている。
彼自身にもためらいがあったのだろう。
ジョイ・ディヴィジョンと向き合うことに。
貴重な、宝物のような、思い出。そしてつらい記憶。
映画『CONTROL』はイアンの妻であるデボラ・カーティスの自伝「タッチング・
フロム・ア・ディスタンス」をもとに制作されたものである。
タッチング・フロム・ア・ディスタンス―イアン・カーティスとジョイ・ディヴィジョン
Ian Curtis 小野 良造

蒼氷社 2006-09
売り上げランキング : 72654
おすすめ平均
Amazonで詳しく見る by G-Tools
私は未読だが、この本は発表当初から評価が高い。
ベタベタした感情を一切排し、冷静に、淡々と状況が描かれているらしい。
デボラ・カーティスもアントン・コービンも、その当時の出来事に関しては
同じような姿勢を貫いているのかもしれない。
イアン・カーティスは、嵐のような存在だった。
過ぎ去った後、残された人々は、いまだに呆然と立ち尽くしている。
超弩級の、台風だったのだ。
コントロール
サントラ ニュー・オーダー デヴィッド・ボウイ ジョン・クーパー・クラーク ロキシー・ミュージック ジョイ・ディヴィジョン クラフトワーク ヴェルヴェット・アンダーグラウンド ザ・キラーズ バズコックス スーパーシスター

Warner Music Japan =music= 2008-03-05
売り上げランキング : 42886
Amazonで詳しく見るby G-Tools
ようやく本日観ることができた。
感想はおそらくネット上の至る所で読むことができるだろう。
傑作だ。
その一言で済ませても構わない。
他に何が訊きたい?
アントン・コービンは最高の仕事を成し遂げた。
本人も発言しているとおり、この映画は彼にしか撮れない。
ジョイ・ディヴィジョンをその活動時からずっとファインダー越しに
見つめ続けた偉大なるフォトグラファー。
今や名立たるミュージシャン(U2、デペッシュ・モード等)から絶大なる信頼を
集める巨匠ヴィデオ映像作家。
コービンがオランダからロンドンに移住するきっかけとなったのは、他でもない
ジョイ・ディヴィジョンの存在だったという。
いわばこの物語の「当事者」のひとり。身内と言ってもいい。
これが初の映画監督作品だが、私は不安も危惧も抱かなかった。
彼ほどにイアン・カーティスのことを知る「傍観者」は他にいない。
コービンはこの映画を撮るために写真家になったのではないか、と思えるほどに
この巡り合わせは奇跡的で、美しい。
アントン・コービンの作品は、ほとんどがモノクロームである。
この映画もそうだ。
そのおかげで、よけいな情報がすべて削ぎ落とされる。
時間(時代)や、空気感がフラットになる。
すべてが夢の中の出来事とも、現実であるとも受け取れる。
過去にも現在にも、未来にも見える。
我々はジョイ・ディヴィジョンが実在のバンドであることを知っているし
イアン・カーティスが首を吊って自らの命を絶ったことも知っている。
知っているのだが、それは知識として知っているだけで。
体験として知っているわけではない。
モノクロームの映像はどこまでも鮮烈で、それでいてどこか他人事のような。
とんでもなくリアルなのに、はてしなくフィクショナル。
これはアントン・コービン自身のスタンスを表しているのだと思う。
私はアントン・コービンがこの映画を率先して制作したのだろうと思っていたが
違っていた。彼は当初、監督就任の要請を断っている。
彼自身にもためらいがあったのだろう。
ジョイ・ディヴィジョンと向き合うことに。
貴重な、宝物のような、思い出。そしてつらい記憶。
映画『CONTROL』はイアンの妻であるデボラ・カーティスの自伝「タッチング・
フロム・ア・ディスタンス」をもとに制作されたものである。
タッチング・フロム・ア・ディスタンス―イアン・カーティスとジョイ・ディヴィジョン

蒼氷社 2006-09
売り上げランキング : 72654
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools
私は未読だが、この本は発表当初から評価が高い。
ベタベタした感情を一切排し、冷静に、淡々と状況が描かれているらしい。
デボラ・カーティスもアントン・コービンも、その当時の出来事に関しては
同じような姿勢を貫いているのかもしれない。
イアン・カーティスは、嵐のような存在だった。
過ぎ去った後、残された人々は、いまだに呆然と立ち尽くしている。
超弩級の、台風だったのだ。
コントロール

Warner Music Japan =music= 2008-03-05
売り上げランキング : 42886
Amazonで詳しく見るby G-Tools






コメントを書く