甲子園で広辞苑

キャバクラ

大ヒットの広辞苑第六版が、議論の末に掲載を見送っていたある言葉
日経トレンディネットより)

キャバクラ」という言葉が選から洩れたようだ。

キャバクラ。
なんと魅惑的な響き。
キャバクラ。
声に出して言ってみてほしい。
キャバクラ。
特に小さい「ャ」と最後の「ラ」がいやらしい。
同意してもらわなくても構わない。

確かにどんなところか説明せよ、と言われれば返答に窮する。
だいいち私は行ったことがない。
行ったこともない場所を説明しようとするのは、童貞のくせに
体位の話を持ち出すようなものだ。
たとえが下品だった。
ナポリを見たことがないくせにナポリを見て死ねというようなものだ。
ますますわからなくなってしまった。

語源となったキャバレーやクラブが勢いを失ってしまった現在、
キャバクラはその代替というか折衷案として定着していった
のではないかと思う。
いわばニッチな商売だ。
ニッチもサッチもどうにもブルドッグのような顔をしたママさんが
いらっしゃいませと微笑んでいるつもりのお店も世の中には
たくさんあることだろう。死ね。ナポリを見ずとも死ね。

ああいう店のシステムや営業形態は、やってくうちに
なんとなく固まっていくものだと推察する。客足を見ながら。
立地その他様々な環境によって、手法も変わっていくはずだ。
結果、それぞれの店にそれぞれの特色が生まれる。
朝キャバや昼キャバ、なんてのもあるらしい。
朝早いのはたいていお年寄り連中で。
しかもけっこう自由に使えるお金を持ってたりする。
許せん。死ね。老婆と共に死ね。

このように曖昧な要素が多い商売を言葉で定義するのは
並大抵のことではない。
つまるところ、店側が「ここはキャバクラです」と名乗れば
キャバクラになる。それくらい大雑把なものなのかもしれない。
酒がなくてもいい。女の子がいなくてもいい。
むしろ私がキャバクラです。
良い国つくろうキャバクラ幕府。

ところで現在使われている歴史の教科書では、鎌倉幕府が成立
したのは1192年である、とは書かれていない
そうだ(R25.jpより)。
どうやら1185年頃という説が採られているらしい。
良い箱つくろうキャバクラ幕府。
確かにいい箱(店舗)は必要かと思われる。
頼朝センセお見限りー、弟さんどうしちゃったのお、なんて。
死ね。壇ノ浦に沈んで死ね。

まあキャバクラなどというものの語義を広辞苑で調べようとする
輩もそう多くはないと思われる。向き不向きがあるのだ。
もっと大切な言葉が、日本語の中にはたくさんある。

それを知りたいがために、我々はページをめくる。

店内では違うものもたまにめくる。



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